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神の住む場所

朝陽で明かりの灯る日本最古のコンクリートアパート。端島、30号棟。まるでライトアップされているか、今でも人が住んでいるかのよう。だけどこれは朝陽が作り出した自然のもの。まさに奇跡の光景だった。

まるで不思議の国の・・・

廃ホテルに迷い込んだよう

まだ人がいた温もりを感じる

木造校舎の温かさ

摩耶観光ホテル・1

Posted by 秋空りんご on 01.2014 兵庫   10 comments   0 trackback
私はもしかして廃墟が好きなんじゃないだろうかと初めて感じたのは、
とてもベタだがこの廃墟をあるときたまたまネットで見た時からだったと思う。

完全体の廃墟マニアになったのは川南造船所に行ったことがきっかけだったけれど、
それ以前に、たまたまネットでこの廃墟の写真を見て釘付けになったことがあった。
だけど自分が廃墟好きだと自覚していなかったので、ただ、「あまりにもキレイな世界だな・・・」と思うくらいだった。
他の普通の廃墟の写真を見ても、まだその当時はなんとも思わなかったので、よくわからなかった。

そして川南造船所に行ってそれが確信に変わったのだけれど、
それ以前に、「おや?」と思わされたきっかけは今思えばまさにこの廃墟だった。

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夜景で有名な摩耶山にあるので、山を登る途中も大パノラマ。

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到着した時ほんとうにワクワクした。

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いつもどおり、だいたい撮影した時系列順に載せていきます。

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撮影した写真を改めて見ると、私はほんとうにドアと窓が好きなんだなと痛感しましたが、
数多の廃墟の中でも、ここはそれらの美しさが極めて特徴的な廃墟である。

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探索系といえど残留物などはほとんど撮影しない。
いつでもだいたい興味は建築にある。
まぁそれ以前にここは残留物がほとんど無いんですけどね。

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でも私ってほんとに探索系なのかな、写真系でもないし・・・と思って夫に話したら、
「香織は精神系でしょ?」という新たなジャンルが飛び出してきた(笑)

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建築好き+精神系=廃墟ということ?

目からウロコだわ。まさにそうかも。

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多くの人に撮影され尽くしてきた廃墟であるため、それだけ多くの表情を撮影者に見せてきた。

撮影者が見る世界が「写真」になるので、例えばそれは事実そのものでないこともある。
それは幾分かその人の個性が写真に反映しているからだと思うけれど、
私はコンデジでほぼオートで撮影している。
今は夫の一眼をたまに借りることもあるけど、でも使い方がわからずやはりオート。

何がいいたいのかというと、

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私のようなカメラに興味の無い人がオートモードで撮影している写真は、カメラ好きな人が撮るそれよりも、
現物のまま、事実そのものに近いものが撮れていると言えるのではないだろうか?ということ。

そしてそういった個性や主観のフィルターを限りなく排して撮っている写真にも関わらず、
これだけ美しいというのは、やはりこの場所が驚異的な魅力を持つ魔物物件だということなのだろう。

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ただただ恐れ入った。

どこを撮っても絵になるのだから。

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皆が空想の世界でイメージする美しく退廃した世界、それをナチュラルで実現してしまっている。

信じられないほどに、美しい。

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実際にはこのホテルの現実的な廃業、放置、経年劣化が産み出した産物の
それ以上でもそれ以下でもないはずなのに、

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まるで誰かがこの廃墟の空間を廃墟になるべくデザインし、それとなく色を抜き、

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壁紙をはがし、光を取り込み

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物を落下させ

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ガラスを割り、散りばめて、

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作り上げた。

そういうアート作品なのではないかと思わせられるほどに。

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心を奪われる。

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天井には神さまのパレット。
とてもキレイな彩色。


次回はこの廃墟の歴史などをお話したいと思います。


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以前、兵庫に旅行した際に、最後の最後までそこに行こうか迷いました。

しかし、ネットで情報をあつめると、高確率で通報される、とか、最寄り駅についた段階で余所者はマークされるなど、色々と言われていたので、泣く泣く諦めました。

実際はどうなんでしょうか。廃墟の解体が急速に進みゆく昨今、形あるうちに是非行ってはみたいのですが(; ̄ェ ̄)
2014.08.02 16:47 | URL | サディ #wsZV6n96 [edit]
りんごさんこんばんは★
先日はご丁寧に返事を頂いたのになかなか返事が出来なくてすみません(T^T)。

摩耶観光ホテル…本当に美しいですね。
りんごさんのブログで川南造船所を初めて見て廃墟に初めて魅力を感じて、摩耶観光ホテルを見たとき衝撃を受けました!こんなにも美しい廃墟が日本にあるのかと。

そして昨日、廃墟旅に行って参りました!
呼子ではなく、とある集落に行ってきました。
ネットでは廃村となっていますが、現在は人が戻りつつある村です。

廃村だった頃に、あるご夫婦がお蕎麦屋さんを作り、ピーク時は200人を越える客がお店に来たそうです。

そのお店の近くには平成7年に廃校となった分校があるということで、その廃校とお蕎麦屋さんを目指し出発しました。

お店までの道はナビでは行けなく、ご主人手書きの地図を頼りに向かいます。
携帯も圏外で使い物になりません。

秘境で食べるごはんは本当においしかったです!

ご夫婦に分校の場所を聞いたところ、分校の存在を知っている事に最初は驚かれ、なんとご主人が分校まで案内して下さいました!

よくよく話を聞くと、その分校は現在はご夫婦が買取って大切に保存していました(*^^*)

そのご夫婦はその集落出身では無いのですが、
一度は解体が決定した分校はご主人が20年も守り続けています。

分校の中にも入らせてもらって、沢山写真も撮らせてもらえて、分校に対する想いも聞けて、とても充実した1日でした。

そろそろブログを作ろうと思っているので、
もし出来ましたら見て頂けますか??(*^^*)







2014.08.02 22:03 | URL | りん #SFo5/nok [edit]
>サディさん

こんばんは^^

ロープウェイかケーブルかの駅(摩耶ビューライン)が近くにあって、
管理人に見つかると高確率で通報されるらしいですね・・・。
たぶんほんとなんだと思うのですが、私もかなりギリギリの行動だったような覚えがあります。

でも摩耶ビューラインは火曜日がお休みだそうなので、
その時に行けばもしかしたらいいかも??
ってこんなオススメはあまりしちゃいけない気がしますが^^;
もしそれで捕まってしまったりしたら困るので・・・。

こんなこと普段なら言わないのですが、
出来ることならこの廃墟には行っておいたほうがいい気がします(><;
それくらい素敵な場所です。
2014.08.03 01:13 | URL | 秋空りんご #- [edit]
>りんさん

こんばんは^^

川南も美しかったですが、マヤカンも相当美しかったです。
建物自体が美しいんですよね・・・。

廃墟旅いいですねー♪
何がいいって、廃墟だけじゃなくてグルメも織り交ぜてるところが素晴らしい。
一度で二度美味しいとはこのことですw

そのお蕎麦屋さんすごいですね。
人がいないような場所で開店されているとは。
しかも廃校まで管理されてるとは!

そんな場所で食べるお蕎麦・・・絶対美味しいです!
食べなくてもわかりますw

りんさんもブログ始めるんですか!?
楽しみにしてますね^^

私がブログ始めたのは、なんとなく、何も書いていないブログを適当に作って
ネットに漂流させていたら、廃ダイナミックレンジの山下さんになぜか
「りんごの廃墟旅」ってりんごさんのブログですか?と聞かれ、

どうやって見つけたのかと聞くと、山下さんのブログの訪問履歴に残ってたということで、
「ブログ、楽しみにしています。」と言われたんです。
それまでブログを作ってみたものの始めようか迷っていたのですが、山下さんのその一言で、
「こりゃ始めるっきゃない」となり、始めて、今に至ります。

だから廃ダイナミックレンジというブログがなかったら、りんごの廃墟旅も存在しなかった
可能性が高いのです。

同じ廃墟でも、ジャンル的には全く違うのですが、そんな縁があり、私は勝手に
兄弟ブログだと思っておりますw

りんさんもブログ始めたら教えてくださいね~。
2014.08.03 01:31 | URL | 秋空りんご #- [edit]
廃墟旅行ってから、毎日自分が撮った写真を見返してます(笑)

ご主人からは『変わった趣味を持ってるね~』と言われました(^^;)笑
とても上手く撮れているとは言えないようなものもありますが、とても素晴らしい分校でした。

真の廃墟にはまだ行ったことがないのですが、びびりな私にはスタートが廃校からでちょうど良かったのかもしれません(笑)

りんごさんが昨日の返事で書いてあった山下さんのブログを是非拝見させて頂きたいです!
検索したら出てきますでしょうか??(*^^*)
2014.08.03 19:38 | URL | りん #jY81OHZw [edit]
こんばんは^^*

でも優しいご主人ですねー。
いい旅ができて良かったですね♪

廃墟より廃校のほうが行きやすいですよね。
優しい雰囲気がありますものね。

山下さんのブログは検索したら出てくると思いますが、
もう更新していません。終わっちゃいました。
でも今見ても良いブログですよー。
山下さんの新しいブログとして「廃ダイナミックレンジMAX」が始まりましたが、
そちらも更新が滞っています^^;

2014.08.06 00:10 | URL | 秋空りんご #- [edit]
夏の気分で怪談話を検索→心霊スポット→なぜか廃墟・・・でこのサイトに。
私は造形の仕事をしているのですが、最近特に経年変化をとげた素材に魅かれています。
なので廃墟となるとまさに心をえぐられるのです。かつて日本に返還され閉鎖された米軍キャンプに忍び込んだのが唯一の廃墟体験ですが、人々の営みが感じられ誰もいない空間というのは独特な感情を揺さぶるものがあるんですね。何か時空の歪みに迷い込んだような例えようのない体験でした。米軍キャンプはちょっとした外国の街でしたから、映画館や消防署
レストランなど映画のオープンセットの様にそのまま残っていました。街を貫く桜並木が満開で、見ているのは私一人、あんなお花見は二度と体験できないと思います。少年期のスタンドバイミー体験といえば聞こえはいいですが、今思えば立派な不法侵入ですから自慢にはなりません。こちらのサイトを拝見して忘れていた「廃墟好き」な感情が呼び覚まされました。
2014.08.12 01:20 | URL | 無人楼 #- [edit]
>無人楼さん

はじめまして!
そのような形の検索で来てくださる方はけっこう多くてうれしいですw
ただ、実際は廃墟と心霊スポットは私はイコールではないと思っています。
廃墟は放置された建築物であり、心霊スポットはいわくつきの場所・・・という風に
全くカテゴリーが違うものだと思うのですが、廃墟という人が寄り付かない場所に
そういうイメージがつくのは無理もないとも思います。
ですが廃墟がお好きなことを思い出されたという無人楼さんでしたらその違いは何となく
お分かりになるのではないかなと思います^^*
廃墟は素敵ですよね。ノスタルジックで時間を止めるような、そんな存在です。
無人楼さんが例えられていた「何か時空の歪みに迷い込んだような例えようのない体験」というのが、本当にその通り、的を得られた表現だと思います。
造形のお仕事楽しそうですね♪
そういうお仕事をされているのもきっと感性が豊かだからなんでしょうね。
このブログが無人楼さんの感性を刺激し、廃墟好きな気持ちを思い出させたのだとしたら
光栄に思います^^
2014.08.12 02:58 | URL | 秋空りんご #- [edit]
このコメントは管理者の承認待ちです
2016.01.08 15:31 | | # [edit]
> 名無しさん

こんにちは。それは廃墟探索、廃墟趣味をしている人に向けた根本的な話になりますね。
その答えについてはかなり長い説明が必要になりますが、現在多忙によりブログを休止していまして、
今は答えを長々と書き綴る時間がないので、
それについては他の方のご意見を参考になさるなどして頂けると助かります。

2016.01.08 19:16 | URL | 秋空りんご #- [edit]


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Author:秋空りんご
廃墟をさすらっています。
それ以外にも様々な場所を冒険しています。

webや雑誌で主に旅行関連のライターをしています。

2015年12月より多忙のためブログを休止しています。

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